散歩道

ハルとの散歩は朝・夕の二回である。同じような時間帯にする人なのであろう。知り合いの犬連れの飼い主に出会うこともある。そういう時、ハルはしっぽをしきりに振って喜ぶ。友達に会えたからだ。このところ、我が家の近辺のタワー・マンション群の周囲を廻る約一キロメートルの散歩コースが日課となっている。このルートは、歩行者通路のところどころにアルコーブがあり、人や犬同士が立ち止まって挨拶しあっていても、忙しく行きかう人たちの妨げにもならないある種快適な道路だ。一帯は、以前K電力の旧い体育・文化施設があって、催し物がない時にはその広い駐車場がハル達の遊び場であった。その囲まれた場所には、適度に植栽の植え込みや樹木もあり、当時愛犬家たちが自然に集まり、リードを離して犬たちを駆け回らせた想い出がある。若き日のハルも、友達と追いかけっこをして、駆け回ったものである。

その後この敷地は、東北震災による原発事故問題の間接的な影響もあり、K電力が土地を手放して、S不動産のマンション用地に変わり、現在も工事が進んでいる。敷地が広いので、緑陰を多く取り入れた環境の良い住居地域に変貌しつつあるのだが、遊び場もなくなってしまった。なにせ、まだ囲いのある工事中でもあり、まして今はコロナ感染症のため必要以上の出歩きの自粛中でもあるので、あまり犬友達と会うことも少なくなった。それゆえ、たまにこうやって友達と出会うと、クンクンとにおいをかぎあって楽しそうだ。(そういえば、パリではロックダウン中には散歩は家の周りの一㎞以内の犬の散歩に限るとか、日本での制限と比較して興味深い)。町が日々新しく変わっているせいか、新しい地域の新参者にも時々出会う。そういう時は、気忙しくリードを引っ張り、ワンワン吠える。「これこれ、仲良くしなさい」と諭すのも親の役目ではある。

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