ハルとの日々

ハルがこのところ僕について回っている。しばらくヨメサンが不在のため、寂しいのであろうか。以前ヨメサンが三か月ほど留守にしたときは、帰宅時飛びつくように喜んだものだが、今回はハルの年齢もいってきているので、前と同様に行動するであろうか。いづれにしても、今は一日中僕のそばを離れない。昼間は居間、食堂やアトリエのベッドカバーの上で目を細めながら横になり僕を眺めている。僕がトイレやお茶、お風呂など短時間離れても、いつの間にか近くまで来て座り込んでいる。置き去りにされると心配しているのだろうか。一人で寝かしつけているので、夜は居間で寝ているはずのハルだが、朝僕が目を覚ますとベッドのわきに来て寝そべっているのだ。

 秋近し、週末の晴れた早朝、いつものようにハルと散歩に出た。少しはハルの気晴らしにと久しぶりにJ緑地の上の公園に行ってみた。先日の台風の影響で緑地の中は木々の枝や葉が散らかり、階段の上に覆いかぶさっている。最初はもたついていたハルだがそのうち横たわる大きな枝をひょいと乗り越えて駆け上がっていく。野生の姿に元気づけられたように動き回っていた。最近は言葉もだいぶ覚えたようだ。「上に行くよ」、「ご飯だよ、おいで」、「まだだよ」、「散歩に行こうか」などは朝飯前だ。できるだけ話しかけるようにしているのだが賢いな。朝起床して散歩に行くまでの僕の行動パターンをハルは自分の頭にインプットしているのか、それが終わるまでは居間の定位置のクッションの上で座って待っていたハルが、僕のそれが終わりお茶を飲みくつろいでいると、そばまで寄ってきて散歩の催促に鼻をこすり付けてくる。「もうちょっと待ってね」と互いに交渉しながらその日の朝の日程が始まる。

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